Japanese
English
特集 縫合法—反省と再検討
胸壁の閉鎖縫合法
Closure of thoracic incisions
陸川 容亮
1
,
大畑 正昭
1
Yosuke RIKUKAWA
1
1日本大学医学部第2外科
pp.1085-1088
発行日 1975年9月20日
Published Date 1975/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206321
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はじめに
手術に関連する胸壁の特性は,解剖学的に手術対象となる諸臓器が骨性胸壁のなかにあり,胸壁諸筋の大部分は肋骨と直角ないし斜走し,女性では前部に乳房が存在し,生理学的には休止し得ない拡張収縮運動を営んでいることなどであろう.手術対象となる臓器または疾患の解剖学的位置関係と,選ばれる手術の種類により胸壁の切開創は多彩であり,ざつとみても第1図のようなものが挙げられる.これらはいずれも胸壁の特性が何らかの形で考慮されており,その縫合閉鎖手技も多様といわざるを得ない.しかしながらもつとも一般的で応用範囲の広いのは後側方切開posterola-teral incisionであるので,私どもが日常行なつている方法に加え,若干の応変の縫合閉鎖について述べ責をふさぎたい.
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