特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅴ.腹部・腰部
60.胃内異物
佐久間 正祥
1
Masayoshi SAKUMA
1
1水戸赤十字病院外科
pp.164-165
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902937
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疾患の概念
異物を誤飲しても大部分は自然排出されるが,部位,異物の種類により,時に閉塞,潰瘍形成,穿孔などの合併症が発生する.食道内異物に比べ,胃内異物は一般に経過観察できることが多い.
胃内異物には,誤ってまたは故意に嚥下した物質が消化されずに胃内でその原形をとどめている場合と,胃内で食物がその形状や容積を変えて異物化する場合(胃石)とがある.胃内で変化を起こす物(電池など)や針などの鋭的異物は早急に摘出するほうが安全である.胃石は開腹し,摘出するが,緊急性は少なく,最近では内視鏡的に破砕,摘出が可能となってきた.
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