特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭
22.眼内異物
河合 憲司
1
Kenji KAWAI
1
1大垣市民病院眼科
pp.67-69
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902899
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疾患の概念
眼内異物はハンマーや草刈り作業中に多く発症する.加速度のついた異物は容易に角膜,強膜を穿孔し,眼内に飛入する.異物の多くは,1〜2mm程度の大きさであり,穿孔創は小さく自然に閉鎖されていることもあり,穿孔創をよく観察する必要がある.質量の大きいものは外傷性白内障,硝子体出血,感染に伴う眼内炎や,網膜剥離などの合併を招くことが多い(図1).
眼内異物を疑ったら,まず頭部単純X線検査を行い,CT検査にて異物の部位を正確に確認する.眼内異物が判明したときは硝子体手術ができる施設に,72時間以内に紹介するのが望ましい.眼内異物摘出と合併症を同時に手術することにより予後が良くなるからである.
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