特集 外来診療・小外科マニュアル
Ⅱ.頭部・顔面・口腔・咽頭
12.三叉神経痛
松島 俊夫
1
,
名取 良弘
1
Toshio MATSUSHIMA
1
1九州大学医学部脳神経病研究施設外科
pp.44-45
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902889
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疾患の概念
三叉神経痛は三叉神経支配領域(顔面)に発作性に現れる疼痛で,三叉神経の刺激によって生ずる神経痛である.“顔面・神経痛”と呼ばれることがあるが,“顔面神経・痛”と誤解されるため使用しない.
従来から,腫瘍・炎症などの疼痛の原因となる疾患が明らかな場合を症候性三叉神経痛,原因不明の場合を本態性三叉神経痛と呼んできたが,本態性の多くは頭蓋内で三叉神経が血管により圧迫され生じることが明らかとなった.真に本態性があるかは疑問である.
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