特集 耳鼻咽喉科と感染症
III.各種感染症—診断から治療の実際まで
真菌感染症
伊藤 章
1
Akira Ito
1
1横浜市立大学医学部第1内科
pp.787-791
発行日 1980年10月20日
Published Date 1980/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209149
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I.はじめに
耳鼻咽喉科領域の真菌症としては,粘膜カンジダ症としての鵞口瘡,口角炎,外耳道真菌症,慢性中耳炎等があり,アスペルギルスによるものとしては,外耳道真菌症,副鼻腔真菌症等があり,ムコールによるものとしては,rhino-orbita-cerebralmucormycosis,外耳道真菌症等が,クリプトコックスによるものとしては,皮膚・粘膜のクリプトコックス症が,放線菌によるものとしては,扁桃や副鼻腔の放線菌症等がある。また,わが国にはなく,特殊な地域にのみ存在するものとして南アメリカブラストミシス症,ヒストプラスマ症の粘膜病変や,リノスポリディウム症による鼻病変がある。
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