Japanese
English
特集 直腸癌に対する肛門機能温存手術の実際
J型結腸嚢肛門吻合術
Colonic J Pouch-anal anastomosis
酒井 靖夫
1
,
畠山 勝義
1
,
谷 達夫
1
,
山崎 俊幸
1
,
島村 公年
1
,
神田 達夫
1
,
瀧井 康公
1
,
岡本 春彦
1
,
須田 武保
1
Yasuo SAKAI
1
1新潟大学医学部第1外科
キーワード:
J型結腸嚢肛門吻合術
,
排便機能温存手術
,
肛門括約筋温存手術
Keyword:
J型結腸嚢肛門吻合術
,
排便機能温存手術
,
肛門括約筋温存手術
pp.1005-1011
発行日 1996年8月20日
Published Date 1996/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902367
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結腸肛門吻合術は直腸よりさらに低位の外科的肛門管で切離・吻合することにより,下部直腸癌に対する自然肛門温存術の適応を拡大した.しかし,糞便貯留部位である直腸膨大部が切除されるため,ストレート型再建では排便回数が頻回で,便意逼迫や漏便を生じやすい.そこで貯留能を有するneorectumを作製して吻合するJ型結腸嚢肛門吻合術はストレート型より有意に排便回数が少なく,排便機能を改善させた.
筆者らも1988年より本術式を行っており,その適応や予術手技,術後成績について述べた.より優れた術後排便機能温存術式として定着するために,結腸嚢の至適容量や術後口側結腸の運動の変化など更なる検討が必要と考えられる.
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