特集 肛門疾患診療のポイント—エキスパート17人のノウハウ
肛門周囲膿瘍・痔瘻外来治療のテクニック—切開開放術,Seton法
柳田 通
1
Toru YANAGITA
1
1柳田外科肛門科医院
pp.570-573
発行日 1996年5月20日
Published Date 1996/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902285
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肛門周囲膿瘍は,肛門小窩(crypt)に開口する肛門腺への細菌感染(E.colliが主)により膿瘍が形成されたものである(crypt glandular infection theory).膿瘍の自然排膿や人為的排膿後,膿瘍腔は縮少して原発巣を形成し,肛門縁開口部(2次口)までが瘻管となり痔瘻が形成される1).最終的には肛門小窩に開口する肛門腺(原発巣)を除去しない限り根治せず,肛門病変としてはやっかいな病態である.
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