特集 術後1週間の患者管理
Ⅲ.注意すべき状態の患者管理
潰瘍性大腸炎患者
三枝 直人
1
,
馬塲 正三
1
1浜松医科大学第2外科
pp.363-364
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902094
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手術適応および術前のリスク評価
潰瘍性大腸炎(以下,UC)の手術適応を表に示す1).このうち絶対的適応では緊急手術を要する例も多い.(1)の穿孔,またはその疑いのあるものでは可及的速やかに手術を行うべきであるが,(3)や(4)においても病状が進行するほど一般に手術予後が悪化し術式も限定され,患者のQOLを低下させることになる.
特に(3)では,拡張した横行結腸ガス像や発熱,頻脈などの中毒症状が特徴的であり,手術後DICなどの合併もあり重篤な病態である.また,待機手術においても,ステロイドの大量投与は縫合不全や急性副腎不全を発生させる危険があることをよく認識すべきである.
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