病院めぐり
大阪鉄道病院外科
赤見 敏和
pp.1052
発行日 1995年8月20日
Published Date 1995/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901945
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大阪鉄道病院の歴史は古く,前身は大正4年に設立された神戸鉄道病院であり,昭和3年に現在地に新病院が建設され,神戸鉄道病院から大阪鉄道病院と改称されました.昭和57年には永らく続いた職域病院をオープン化し,昭和62年4月からは国鉄の分割民営化に伴い西日本旅客鉄道会社の直営医療機関となり,320床の総合病院として再出発しました.大都市,大阪の南部人口密集地帯をヒンターランドにもつ好立地条件,良好な地区医師会との関係などにより,地域医療に重点をおいた医療を行っています.
現在の外科は,田中副院長をはじめ7名のスタッフで一般・消化器外科,呼吸器外科,血管外科,および乳腺・内分泌外科の診療に当たっており,厚生省の研修病院,外科学会の認定医修練施設,消化器外科学会の専門医修練施設に指定されています.手術症例は年々増加してきており,昭和61年度では全身麻酔症例が161例,腰椎麻酔症例が86例でしたが,平成6年度にはそれぞれ360例,92例となっています.全身麻酔症例の約60%が悪性腫瘍症例であり,平成6年度の主な悪性疾患は,胃癌76例,大腸癌66例,乳癌23例,肝臓癌15例(HCC 8例,転移性7例),肺癌14例,胆道癌および膵臓癌12例,食道癌3例などです.平成4年度より,時流にしたがい腹腔鏡下胆嚢摘出術,胸腔鏡下ブラ切除術を導入し,腹腔鏡下胆嚢摘出術は現在までに100例を越えています.
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