特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール
Ⅷ.甲状腺癌治療のプロトコール
(2)川崎医科大学内分泌・甲状腺外科
原田 種一
1
,
片桐 誠
1
Tanekaza HARADA
1
,
Makoto KATAGIRI
1
1川崎医科大学内分泌・甲状腺外科
pp.226-232
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901695
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甲状腺癌は,分化癌,髄様癌,未分化癌に大別されるが,それらの生物学的性質はまったくといっていいほど異なるため,それぞれに適応した手術法,治療法を選択する必要がある.また,同じ組織像を示す癌,例えば分化癌についても,その術式については片葉切除で十分とする意見と,全摘術をすすめる意見とがあり,必ずしも統一した見解はない.未分化癌,甲状腺原発の悪性リンパ腫の治療にしても,手術を適応とするものと,手術は行わず放射線治療のみで十分とする派がある.生物学的態度のまったく異なる各種の甲状腺癌を同一に論じることは到底不可能であるので,組織別に述べていきたい.図1〜4はそれぞれの癌治療に対するわれわれのフローチャートである.
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