特集 施設別/新・悪性腫瘍治療のプロトコール
Ⅶ.膵癌治療のプロトコール
(3)山口大学医学部第1外科
江里 健輔
1
,
守田 信義
1
Kensuke ESATO
1
,
Nobuyoshi MORITA
1
1山口大学医学部第1外科
pp.204-209
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901692
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膵癌の切除率は画像診断および手術手技の進歩した現在においても低く,かつ予後は他の消化器癌に比し非常に不良である1).当科では切除率向上のために術中アンスロンチューブ®を用いてシャントを作製し,積極的に血管合併切除を施行している2).生存率向上のためには肝転移を防止することが必須と考え,術中,術後を通じ経門脈,経肝動脈的に化学療法を施行している.これらの方法を用いることにより良好な結果を得ることができた.また,切除不能症例に対しては疼痛を除去することができなければ患者のQOLは望めないと考え,除痛のため積極的に術中および体外照射を行っている.これらの過程を示しながら,当科における膵癌症例に対する術前,術中,術後のプロトコールを紹介する(図).
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