外科研修医実践講座・10
外来・ベッドサイドにおける創処置の基本
柵瀬 信太郎
1
1聖路加国際病院外科
pp.501-505
発行日 1994年4月20日
Published Date 1994/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901529
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はじめに
創傷治癒については,詳細なミクロレベルの研究が進んでいる.しかし,臨床で行う創処置においては,どのような状態の創に対しても常に殺菌による創感染の予防や治療ばかりが注目され,創消毒,抗生剤投与,創の乾燥化による痂皮形成促進といった処置が長いあいだ見直されることなく続けられたきた.
しかし,近年,新しいドレッシング,薬剤の開発に伴い,実際に扱う創の状態(創傷治癒過程の諸相)に応じた手技,薬剤,ドレッシングなどの選択が可能となってきた.以下,新しい知見を中心に,外来・ベッドサイドにおける創処置の基本について述べる.
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