綜説—今月の臨床
甲状腺機能亢進症の外科
三村 孝
1
,
田島 知郎
2
Takashi MIMURA
1
1伊藤病院外科
2東海大学医学部外科学教室
pp.903-912
発行日 1993年7月20日
Published Date 1993/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901202
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Ⅰ.はじめに
甲状腺機能亢進を呈する疾患には,自己免疫疾患であるバセドウ病の他に,甲状腺に発生した腫瘤から甲状腺ホルモンを過剰に分泌する機能性甲状腺結節(autonomously functioning thyroidnodule, AFTN),中毒性多結節性甲状腺腫(toxicmultinodular goiter, TMNG)がある.欧米では甲状腺機能亢進症の手術として,この両者を一緒に論じているものもある.しかしわが国では,バセドウ病以外の甲状腺機能亢進症は比較的まれであるし,病因論的にも異なる疾患であるので,ここではバセドウ病の外科治療について述べる.
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