病気のはなし
甲状腺機能亢進症
池田 斉
1
1埼玉医科大学総合医療センター中央検査部
pp.1246-1250
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100847
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新しい知見
甲状腺の細胞膜にはTSH(thyroid stimulating hormone,甲状腺刺激ホルモン)レセプターがある. このTSHレセプターに対する自己抗体(抗TSHレセプター抗体)が甲状腺機能亢進症(バセドウ病,Graves disease)の原因である.従来,TSHレセプター抗体の測定法は,レセプターとしてブタ甲状腺の可溶化レセプターと,標識物質として125ITSHを用いたradioreceptor assayが行われていた.最近,レセプターを固相化した系(リコンビナントヒトTSHレセプターまたはブタTSHレセプターを抗TSHレセプター抗体と結合させて固相化する)において,酵素や化学発光物質を標識物質として用いるnon-RIA測定法が開発されており,徐々に普及してゆくと考えられる(図1,2).
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