カラーグラフ シリーズ・新しい内視鏡治療・10
腹腔鏡下結腸切除術
宇都宮 譲二
1
,
吉川 均
1
,
柳 秀憲
1
,
西岡 昭彦
1
,
山村 武平
1
1兵庫医科大学第2外科
pp.699-704
発行日 1993年6月20日
Published Date 1993/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901172
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はじめに
腹腔鏡下外科手術は,消化器外科領域においては胆摘術に端を発し,各種外科へとその応用の範囲を急速に広めつつある.最小の手術創と術後の疼痛緩和という患者サイドの利点とともに,外科医の立場からみると術野へのアプローチとしては理想的であり,筆者らの施設でも本法を積極的に導入し,その適応と可能性を検討しつつある.
現在,腹腔鏡下腸管切除術には大きく2つの方法があり,1つはintra corporeal method,他方はextra corporeal methodである.前者では腸管遊離,切除,吻合など,すべての操作を腹腔内で行う真の意味でのlaparoscopic colectomyであり,後者は腹腔鏡下に腹腔内での腸管の遊離および腸管切除と小開腹による腹腔外での腸吻合を行う方法で,laparoscopic assisted colectomyと定義される.筆者らは後者を用いており,本稿でもこの方法に関して述べる.
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