特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅳ.術後愁訴・合併症に対する薬物療法
10.ダンピング症候群
渡部 洋三
1
1順天堂大学伊豆長岡病院外科
pp.138-140
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900971
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ダンピング症候群(以下ダ群)には早期ダ群と晩期ダ群とがあり,発生機序からみて薬物療法が必要なのは早期ダ群である.早期ダ群は,図1)のように,種々の成因が複雑に絡み合って発生するため,発現する症状は症例によって異なり,したがって,これといった特効薬はない.患者の訴える症状からその成因を推定し,いくつかの薬剤を組み合わせて投与するのを原則とする.しかし症状が軽度で一過性であるか,たまにしか出現しない例には投薬の必要はない.
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