Japanese
English
特集 再手術の適応と術式
痔核・痔瘻の再発
Treatments of the recurrent hemorrhoid and anal fistula
穴沢 貞夫
1
,
又井 一雄
1
,
尹太 明
1
,
大塚 正彦
1
,
高尾 良彦
1
,
石田 秀世
1
,
河井 啓三
1
,
桜井 健司
1
Sadao ANAZAWA
1
1東京慈恵会医科大学第1外科
pp.373-379
発行日 1992年3月20日
Published Date 1992/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900758
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痔瘻は治療が難しく再発率の高い疾患であるが,難易度は痔瘻の種類によって異なる.粘膜下および低位筋間痔瘻では再発率を数%におさえることができるが,難治性痔瘻では再発率は20〜30%台にあり,依然として肛門外科の解決課題である.痔瘻再発が明らかになった時は創全体の鎮静化を待つためにしばらく推移をみたい.再発痔瘻は,程度の差こそあれ肛門の正常構造を失っており,初発痔瘻よりもさらに手術が困難となるので,開放術式をとることもやむを得なくなる.
痔瘻の再発は主痔核のみではなく,副痔核の処置を行えば低下せしめることが可能である.再発痔核の治療方針は前回の治療によって残された瘢痕の程度により異なってくるが,基本的にはそれ以上の瘢痕を肛門に残さないようにできるだけ愛護的な治療を行うべきである.
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