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特集 若年者癌診療の実際
若年者肺癌
Bronchogenic carcinoma in patients younger than 40 years of age
渡辺 洋宇
1
,
小田 誠
1
,
林 義信
1
Yoh WATANABE
1
1金沢大学医学部第1外科
pp.1317-1325
発行日 1991年11月20日
Published Date 1991/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900668
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若年者肺癌とは通常40歳以下を指すが,その頻度は全肺癌の数%に過ぎない.自験例を中心に若年者肺癌の臨床的特徴を検討した.若年者肺癌は腺癌の頻度が高く,また発見時すでに進行期にあるものが多い.初発症状としては咳嗽,血痰などが多く,若年者にも肺癌がありうることを念頭において,画像診断,気管支鏡検査などを施行し早期診断に努力すべきであり,また集団検診の必要性を強調したい.進行癌が多く,症例全体の成績は非若年者に比べて劣るが,治癒切除例では非若年者群と同等の成績である.若年者はPSが良好であることから,進行癌であっても拡大手術も含め積極的外科治療を行うべきであり,それにより長期生存が得られる場合がある.
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