Japanese
English
特集 肺癌の診断と治療 '90
進行肺癌に対するneoadjuvant therapy
Neoadjuvant therapy for advanced lung cancer
渡辺 洋宇
1
,
龍沢 泰彦
1
,
清水 淳三
1
,
岩 喬
1
Yoh WATANABE
1
1金沢大学医学部第1外科
pp.77-84
発行日 1990年1月20日
Published Date 1990/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900012
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肺癌に対するneoadjuvant therapy(NAT)の目的は,進行肺癌の切除率の向上と,その生存率の改善にある.CDDPを主体とする多剤化学療法を術前に2〜3コース施行し,手術に持ち込むものであるが,最近では化学療法と放射線療法を併用したNATの報告が多くなっている.現在までの報告は,いずれも試行の段階であるが,NATによってX線像上70%内外の寛解が得られ,完全切除率は向上し,切除材料での腫瘍細胞の完全消失例もかなりの頻度でみられている.また,その予後も従来の進行肺癌の治療成績に比べて,中間生存期間の延長,生存率の向上などをみた報告もある.進行肺癌に対するNATの現況,その問題点,今後の検討課題などについて述べる.
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