海外だより ボストン留学記・1
ハーバードメディカルスクールへの留学
小西 敏郎
1
Toshiro KONISHI
1
1東京大学医学部第2外科
pp.1129-1131
発行日 1991年9月20日
Published Date 1991/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900509
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ニューイングランド・ディコネス病院 私は1990年9月から文部省長期在外研究員として8ヵ月間にわたり,アメリカ合衆国マサチューセッツ州ポストン市のハーバードメディカルスクールの主要病院のひとつであるニューイングランド・ディコネス(New England Deaconess)病院へ留学する機会を与えられた.ニューイングランド・ディコネス病院の外科主任教授G.D.Steele, Jr.教授に招かれ,同病院外科で食道癌・胃癌・大腸癌を中心とした消化器癌の治療について,手術見学・クリニカルカンファランス出席・講演などを行いながら,アメリカでの消化器悪性腫瘍の最新の治療について見聞を広めることができた.また,同病院外科および放射線科の研究室で,私たちが現在日本で進めているbiochemical modula-tionを応用した消化器癌の化学療法について基礎実験を行った。そして留学期間中の1991年3月25〜27日にフロリダ州オーランド市で開かれたSociety ofSurgical Oncology(SSO)のシンポジウムで,ピリミジン合成阻害による胃癌の新しい化学療法について講演する機会に恵まれた.また,1990年11月および1991年4月の二度にわたりニューヨーク市のメモリアル・スローンケタリング病院を訪れ,手術見学と日本の胃癌治療についての講演を行い,今後の消化器癌の治療向上や研究の発展に関して意見を交換することができた.
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