小児外科医の独白・7
続・鎖肛(国際分類—続き)
角田 昭夫
1
1神奈川県立こども医療センター
pp.866-867
発行日 1991年7月20日
Published Date 1991/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900473
- 有料閲覧
- 文献概要
Hardy Hendrenのジョーク フロリダ州のボカ・ラトン(Boco Raton)で第7回米国小児外科学会(APSA)が開かれた1976年,ボストンのHendrenがMRIを使った鎖肛の診断方法を発表した.Hendren氏は折しも自ら結腸癌の手術を受けた直後で,「MRIルームの磁場の中で,俺の腸吻合に使われたメタルが踊り出して,いつ吻合部が破裂するかヒヤヒヤしどおしだった」というジョークがパーティーでの話題をさらった.
Hendrenという人は,ボストン出身の看板を首からぶら下げたような高姿勢で,こちらの言うことなど鼻も引っ掛けない男である.鎖肛に関しては,女児総排泄孔(Cloaca—つまり直腸,腟,外尿道孔が1つに集まる病型)の根治手術に関する優れた論文1)を発表している.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.