特集 外来で役立つ知識:外陰部・会陰部・肛門部周辺の疾患
低位鎖肛
中尾 真
1
,
渡部 彩
,
安福 正男
,
久野 克也
1加古川市民病院機構加古川中央市民病院 小児外科
キーワード:
鎖肛
,
腹部X線診断
,
注腸造影
,
痔瘻
Keyword:
Barium Enema
,
Rectal Fistula
,
Anus, Imperforate
,
Radiography, Abdominal
pp.590-592
発行日 2021年6月25日
Published Date 2021/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2021274264
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8ヵ月男児。在胎40週5日に普通分娩で出生し、このとき異常は指摘されていなかった。母親は「肛門の形がおかしいのでは」と思っていたが、排便などに問題はなく、4ヵ月健診でも異常は指摘されなかった。生後8ヵ月時に上気道炎で近医を受診した際に母親が肛門について相談したところ、肛門の位置・形態異常を疑われ、当科に紹介された。諸検査の結果から低位鎖肛および肛門会陰皮膚瘻と診断した。瘻孔の狭窄があり、今後食事形態が変われば排便障害が必発と考えられたためカットバック手術を行った。術後1年半の現在、緩下剤などの投与なしに排便は良好である。
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