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特集 乳房温存療法の実践
乳房温存療法はQuality of Lifeを向上させるか
Does breast conservative treatment for early breast cancer contribute to the improvement of patient's QOL?
久保 完治
1
Kanji KUBO
1
1国立名古屋病院第3外科
pp.329-333
発行日 1991年3月20日
Published Date 1991/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900394
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乳房温存療法後のQuality of Life(QOL)を,その支配的要因である心理面から考察した.その第一は疾病そのものに関わるもので,癌による個体維持機能の不全に対する本能的恐怖である.第二は治療方式に関するもので,手術による種族保存機能の侵害についての不安である,第三は身体的拘束に基づくもので,社会生活の障害による集団帰属本能の不安である.このようなことによる情動の不安定がQOLを劣化させる機序であろう.
上述の視点から考えると,乳房温存療法後のQOLはPatey術式と比較して,実質的な向上はあまり期待できない.しかし,容姿や活力の心像では有利な点がある.
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