特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
閉塞性脳血管疾患
内科から
岡田 靖
1
,
藤島 正敏
1
1九州大学医学部第2内科
pp.1548-1552
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900268
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閉塞性脳血管疾患(脳動脈閉塞症)に関する二大手術として,頸動脈内膜剥離術(carotid endartere-ctomy;CEA)と頭蓋外—頭蓋内動脈吻合術(extra-cranial-intracranial bypass surgery:EC/IC)があげられる.これらは脳梗塞の予防的手術として定着していたが,後者は国際共同研究により,予防効果なしと報告され1),この発表を機に手術を控える風潮にある.一方,CEAについても現在までに全世界で100万例以上の手術が行われてきたが,当初の有効性の検討が不十分なため,現在,北米とヨーロッパでrandom-ized control studyによる見直しが行われている状況にある.本特集のテーマは保存的治療の適応と限界であるが,ここでは内科の立場から逆に脳動脈閉塞症における外科的治療の可能性について考えてみたい.
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