特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
食道表在癌
外科から
鍋谷 欣市
1
,
加来 朝王
1
,
小野沢 君夫
1
1杏林大学医学部第2外科
pp.1357-1360
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900220
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食道癌の治療は,主として外科的切除が第一選択とされている.その治療成績は,手術手技の向上,術前術後管理の進歩,さらに放射線・化学療法など集学的治療の併用によって徐々に向上しつつある.長期生存例の増加には早期食道癌の発見が関与し,さらに治療成績を向上させるためには,外科的治療,保存的治療を問わず食道癌の早期発見が最大の課題である.
さて,食道癌の保存的治療は癌進行度と全身状態によって選択される場合が多く,一般には,進行癌で根治性が低い症例に対して,quality of lifeの面から症状の改善と延命を期待して行われることが多い.
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