Japanese
English
特集 胸水・腹水への対処
癌性胸腹水
Malignant ascites and pleural effusion
田口 鐵男
1
,
木本 安彦
1
Tetsuo TAGUCHI
1
,
Yasuhiko KIMOTO
1
1大阪大学微生物病研究所附属病院外科
pp.1249-1254
発行日 1990年10月20日
Published Date 1990/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900198
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癌の末期的な病態としての癌性胸腹水について,その病態生理,臨床症状,治療に関し論述した.治療法としては,栄養管理,排液および内科的対処,化学療法,免疫療法につき考察した.癌性胸腹水は,治療にはよく反応する病態と思われるが,その治療効果は,すなわち,癌の根治にはつながらない.しかし,癌性胸腹水の制御は,全身状態の改善とともに,次の治療の可能性を生む.臨床家としては,可及的副作用の少ない方法で,癌性胸腹水を制御した後に,残った病巣の治療に希望をかけなければならない.
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