Japanese
English
臨床報告
TAPP後腸閉塞に対して腹腔鏡下で癒着防止メッシュによる修復を行った1例
A case of small bowel obstruction after transabdominal preperitoneal hernia repair treated by laparoscopic surgery using anti-adhesion mesh
二宮 慎太郎
1
,
森 貴志
1
,
岡本 行平
1
,
須賀 悠介
1
,
永井 元樹
1
Shintaro NINOMIYA
1
1総合病院国保旭中央病院外科
キーワード:
TAPP
,
腸閉塞
,
メッシュ
Keyword:
TAPP
,
腸閉塞
,
メッシュ
pp.1310-1314
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214748
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要旨
症例は79歳男性,右鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術を他院で施行された.術後2日目から嘔吐を認め,9日目に来院した.CT検査で右鼠径部腹膜前腔に小腸の脱出および腸閉塞を認めた.イレウス管による保存加療で改善なく,腹腔鏡下に腸閉塞解除を行った.腹膜閉鎖部に裂隙を認め,小腸が陥入しメッシュと癒着していた.小腸を腹腔内へ還納したが,腹膜欠損部が大きく癒着防止メッシュを使用して閉鎖した.同様の症例報告が近年増加傾向にあるが,腹膜の縫合閉鎖ができなかった報告は少ない.メッシュによる修復は脂肪充塡などが困難な症例でも有用であり,使用時の神経障害性疼痛の危険性も含め文献的考察を交えて報告する.
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