Japanese
English
症例報告
皮膚に多発した顆粒細胞腫の1例
A case of multifocal granular cell tumors of the skin
加藤 一郎
1
,
伊藤 寿啓
1
,
太田 真由美
1
,
太田 有史
1
,
中川 秀己
1
,
伊丹 聡巳
2
Ichiro KATO
1
,
Toshihiro ITO
1
,
Mayumi OTA
1
,
Arihito OTA
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Satomi ITAMI
2
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2伊丹皮フ科クリニック
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine
2Itami Dermatology Clinic
キーワード:
顆粒細胞腫
,
皮膚
,
多発
Keyword:
顆粒細胞腫
,
皮膚
,
多発
pp.894-897
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100255
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要約
55歳,女性.初診の6か月前より右肩に2cm大の紅色隆起性腫瘍が出現した.また5年後,右鼠径部に同じ性状の腫瘍が出現した.ともに顆粒細胞腫と診断した.欧米においては多発例が全報告例の10~15%あり,家族発生例の報告も散見された.一方,本邦では皮膚多発例の報告はなかった.これは,多発に気づかれていないのか,人種間の差異があるのか現時点では不明である.本症例は同時期発症ではないが,皮膚多発例であり,本邦ではきわめて稀と考えられた.皮膚以外の臓器多発例があることも考慮して,現在,経過観察中である.
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