Japanese
English
臨床報告
敗血症性ショックおよび播種性血管内凝固症候群をきたした非穿孔性急性虫垂炎の1例
A case of non-perforated acute appendicitis that developed into septic shock and disseminated intravascular coagulation
岸本 和也
1
,
寺岡 均
1
,
庄司 太一
1
,
木下 春人
1
,
中川 泰生
1
,
大平 雅一
1
Kazuya KISHIMOTO
1
1馬場記念病院外科
キーワード:
非穿孔性急性虫垂炎
,
敗血症
,
DIC
Keyword:
非穿孔性急性虫垂炎
,
敗血症
,
DIC
pp.110-114
発行日 2024年1月20日
Published Date 2024/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214421
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要旨
症例は68歳,男性.同日よりの心窩部痛,発熱および悪寒を主訴に当院へ救急搬送された.精査の結果急性虫垂炎と診断,同日腹腔鏡下虫垂切除術を施行することとなった.しかし,全身麻酔開始直後に急激な血圧低下を認めたため,開腹手術へと術式を変更した.手術所見として虫垂は発赤著明で緊満していたが,穿孔や周囲の膿瘍形成は認めなかった.切除標本の粘膜は黒色で,壊疽性虫垂炎と診断した.手術後に敗血症性ショックを合併したが,術後8日目に軽快退院となった.非穿孔性急性虫垂炎から敗血症性ショックおよびDICをきたす病態は非常に稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.
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