Japanese
English
臨床報告
SOX療法による化学療法中に肝膿瘍を発症した進行胃癌の1例
Rare case of advanced gastric cancer with liver abscess during chemotherapy during sox chemotherapy
今西 謙太郎
1
,
治田 賢
1
,
小林 一泰
1
,
丸山 修一郎
1
,
平井 隆二
1
,
金谷 欣明
1
Kentaro IMANISHI
1
1姫路聖マリア病院外科
キーワード:
SOX療法
,
肝膿瘍
,
胃癌
,
化学療法
,
ドレナージ
Keyword:
SOX療法
,
肝膿瘍
,
胃癌
,
化学療法
,
ドレナージ
pp.1410-1414
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214360
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要旨
72歳,女性.脱力,嘔気を主訴に受診.上部消化管内視鏡検査を施行し,幽門前庭部大彎側に1型病変を認め,生検結果は腺癌であった.造影CT検査では大動脈周囲リンパ節に腫大を認め,まず化学療法を行う方針とした.SOX療法開始5日目に発熱し,造影CTにて肝膿瘍を疑う所見があり,肝膿瘍ドレナージおよび抗菌薬投与を開始した.膿瘍腔は縮小し発熱も改善した.CT検査にて肝膿瘍は縮小したが原発巣は増大しており,原発巣制御目的に幽門側胃切除術を施行した.術後1年間S-1による術後補助化学療法を施行し,術後1年6か月の現在も無再発生存中である.肝膿瘍を伴う胃癌は,原発巣切除により肝膿瘍のコントロールも可能となりうる.
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