FOCUS
教育エフォートを見える化する—日本産科婦人科学会の取り組み
磯部 真倫
1
Masanori ISOBE
1
1岐阜大学大学院医学系研究科産科婦人科学
pp.1130-1133
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214244
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はじめに
「教育は業績にならない」これまでわたくしも幾度となく聞いた言葉である.そして,皆さんも何度となく聞いた言葉であり,発した言葉であるかもしれない.医師は臨床・教育・研究を3本柱として日々精進しなければならないとされるが,実際に教育にエフォートの大部分を割く医師はあまり聞いたことがない.しかし,「聞いたことがない」だけであって日々のエフォートの大部分を教育に充てる医師も少数派ではあるが確実にいる.そして,医師であれば大なり小なり日々教育活動を行っているはずである.では,なぜ教育が軽視されるのか? 要するに,教育のエフォートや業績が,評価者に見えてこないだけなのである.日本産科婦人科学会では,その課題を解決する1つの方策として,令和2年から卓越した教育活動を行っている学会員を表彰するために教育奨励賞を創設した.私はその初代の受賞者となった.教育奨励賞の概要,そして受賞に至った私のこれまでの教育実績,そして受賞後のキャリアについて述べたいと思う.
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