学会展望
第20回日本産科婦人科学会総会を視聴して
赤須 文男
1
Fumio Akasu
1
1金沢大学医学部産科婦人科教室
pp.445-446
発行日 1968年5月10日
Published Date 1968/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203888
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自然科学の研究分野は予想できないところまで広められ,他面,はてしなく深く堀下げられてゆきつつある現状で,一体,総会というものはどのような姿であるのが最ものぞましいのだろうかという議論が我々の間でしばしば交見された。ことに会長の小林教授と私はこの問題で話し合つた。構想を練り,ビジョンを産み出す事は誰にでもできることであるし,また,誰でもそれらを持つているであろう。ただそれを実現させること,あるいは行動に移すということはなかなかできないものである。その点,小林会長はまことに見事に演出されたと思う。今度の会ではKobayashiismが如実に示されていたように思う。このことは,確かに新機軸を出されたといつてよい。我が学会では春の総会の他に秋の臨床大会があり,加えていくつかの委員会(今はそのいくつかは専門部会となつたが)があり,これらにある1つの会の流れ(性格)が要求されていたことは確かであつた。でなければ,同じような会が乱立する印象をうけるからである。今回の総会の印象的なものについて以下私見を述べたい。
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