手術器具・手術材料—私のこだわり・15
E・Zアクセス楕円タイプ
柴尾 和徳
1
,
米田 政弘
1
,
本田 晋策
1
,
厚井 志郎
1
,
佐藤 永洋
1
,
井上 譲
1
,
平田 敬治
1
Kazunori SHIBAO
1
1産業医科大学第1外科
pp.350-353
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214074
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当科では2008年より現在までに1,500例を超えるReduced port surgery(RPS)を行ってきた.その大半でE・Zアクセス楕円タイプ(八光,長野)1)を使用しており,近年ではロボット手術にも適用している2).E・Zアクセスの正円タイプは使用しているものの,楕円タイプの使用経験がない読者も多いと思われるため,本稿では本製品の開発経緯,特徴と使用法の工夫について詳説する.
E・Zアクセスの開発経緯・特徴と種類
E・Zアクセスは,対応する単回使用開創器ラッププロテクター(八光)に装着して単孔式内視鏡下手術および小切開を行う腹腔鏡下手術に使用するポートデバイスである.ラッププロテクターとの取り外し・再装着が短時間に何度でも可能なため,臓器の取り出しなどが容易となる(図1).E・Zアクセスには“正円タイプ”と“楕円タイプ”があり,正円タイプは西陣病院外科の高木剛先生が2010年に八光と共同開発したデバイスである.任意の位置に複数本のトロカールを配置可能という優れた特徴をもっており,現在日本中で広く用いられている製品である.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年3月末まで)。
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