増刊号 術前画像の読み解きガイド—的確な術式選択と解剖把握のために
Ⅴ 胆道
拡大胆摘
青木 琢
1
,
白木 孝之
1
Taku AOKI
1
1獨協医科大学肝・胆・膵外科
キーワード:
SS胆囊癌
,
深達度診断
,
リンパ節郭清
Keyword:
SS胆囊癌
,
深達度診断
,
リンパ節郭清
pp.258-262
発行日 2022年10月22日
Published Date 2022/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213918
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拡大胆摘は,1954年にGlennとHaysがradical cholecystectomy(根治的胆囊摘出術:Glenn手術)として発表した術式をベースとしている1).すなわち,胆囊を胆囊床,肝十二指腸間膜内リンパ節とともにen blocに切除する術式である.その後,肝外胆管切除の付加や,より広い領域のリンパ節郭清を行う,Glenn変法とでも呼ぶべき術式が提唱された2).拡大胆摘は,リンパ節転移や腫瘍の肝浸潤が画像上認められないか,存在しても軽度な症例に対して行われ,特にSS胆囊癌に対する標準術式として広く施行されており,そのため本術式の適応にあたっては,術前の正確なステージングが求められる.また,肝外胆管切除の適応,リンパ節郭清の範囲については施設ごとに方針が異なっているが,基本は確実にR0を確保する手術を施行する,という点に尽きる.
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