Japanese
English
臨床報告
高齢者に対して腹腔鏡補助下小腸切開切石術を施行した胆石イレウスの1例
Laparoscopy-assisted enterolithotomy for gallstone and cholecystoduodenal fistula in an elderly patient: a case report
古川 聡一
1
,
小林 隆
1
Soichi FURUKAWA
1
1東京労災病院外科
キーワード:
胆石イレウス
,
高齢者
,
腹腔鏡補助下小腸切開切石術
Keyword:
胆石イレウス
,
高齢者
,
腹腔鏡補助下小腸切開切石術
pp.1255-1260
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213870
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要旨
症例は89歳,男性.臍下部痛,食欲不振を主訴に当院に搬送され,CTで胆囊十二指腸瘻と診断された.迷入胆石によるイレウスに対して最初にイレウス管による腸管減圧を試みたところ,胆石が回腸末端で嵌頓したため,腹腔鏡補助下小腸切開切石術を施行した.術後,肺塞栓症を発症するも改善し,術後第36日に転院し約3か月間のリハビリ加療を要した.
胆石イレウスはまれな病態であるが,高齢者に好発しかつ死亡率も高いことが報告されている.自然排石による治癒率は低く,大部分の症例で手術加療を要するが,併存頻度の高い消化管十二指腸瘻に対する治療法の是非につき問題になることが多いため,本症例につき文献的考察を交えて報告する.
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