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手術手技
VersaOneTM Fascial Closureシステムを使用したポートサイトの閉鎖—簡便かつ確実な閉鎖法
A simple and reliable procedure for laparoscopic port-site closure using VersaOneTM Fascial Closure system
木村 昌弘
1
,
江口 祐輝
1
,
杉田 三郎
1
,
澤井 美里
1
,
羽喰 英美
1
,
今神 透
1
Masahiro KIMURA
1
1名古屋市立東部医療センター消化器外科
キーワード:
port site hernia
,
port site closure
,
腹腔鏡手術
Keyword:
port site hernia
,
port site closure
,
腹腔鏡手術
pp.1033-1037
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213429
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要旨
内視鏡下手術の合併症の1つに,port site hernia(PSH)がある.特に肥満症例ではport siteの閉鎖は困難で,PSHの発生率も高い.また,10 mm以上径のポート抜去部でPSHの発生率が高いと報告されている.European Hernia Societyのガイドラインでは腹壁閉鎖の縫合ピッチは4〜5 mmが推奨されており,ポート抜去後の損傷腹壁長を考慮すると,1針の縫合閉鎖は不十分である可能性がある.
そこで,最近使用可能となったFascial Closureシステムの利点を最大限に生かしZ縫合でport siteを筋膜から腹膜まで簡便かつ確実に閉鎖する方法を考案した.腹腔鏡下胆囊摘出術をはじめ9例に施行し,術後経過も良好である.本法は,port site閉鎖のストレスを軽減するとともに,PSHの発生率の低減に寄与するものと考えている.
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