FOCUS
遠隔手術の現状と展望—遠隔手術支援(remote surgical support)の基礎知識
袴田 健一
1
,
諸橋 一
1
,
赤坂 治枝
1
Kenichi HAKAMADA
1
1弘前大学消化器外科
キーワード:
遠隔ロボット支援手術
,
高速大容量通信
,
遅延時間
,
外科医療の均てん化
Keyword:
遠隔ロボット支援手術
,
高速大容量通信
,
遅延時間
,
外科医療の均てん化
pp.1026-1032
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213428
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はじめに
高速大容量通信ネットワークの発達と新たな手術ロボットの開発により,遠隔手術が可能な時代を迎えている1).遠隔手術は,低侵襲外科手術の均てん化を図る新たな仕組みとして,特に医療資源が限られる地域の外科医療の支援につながると期待されている2).平成元年7月にはオンライン診療の適切な実施に関する指針(以下,「指針」)が改訂されて遠隔手術の実施に向けた法的整備がなされ3),現在,日本外科学会が中心となって遠隔手術の社会実装に向けた実証研究が進められている.本稿では,遠隔手術の基礎的事項を概説したうえで,現在の課題と今後の展開について述べる.
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