坂の上のラパ肝・胆・膵・12
膵体尾部切除術(前編:手術開始〜膵離断前)
大目 祐介
1
,
本田 五郎
1
Yusuke OME
1
,
Goro HONDA
1
1東京女子医科大学病院 消化器・一般外科
pp.1474-1483
発行日 2020年12月20日
Published Date 2020/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213221
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Point
◆上半身のみを右に捻る体位(左肩甲挙上砕石位)をとることにより,左横隔膜窩が臍(足側正中)と患者右側に立つ術者に近付き,デバイスの操作性が良くなる.
◆最初に下行結腸をGerota筋膜(腎前筋膜)から剝離し,大網と脾結腸間膜を切離して横行結腸の左側半分とともに尾側に引き下げることで,膵体尾部と脾臓の周囲に広い空間(術野)を確保する.
◆胃を牽引・挙上して,妥協せずに良好な術野を確保する.
◆膵背側(膵後筋膜)とGerota筋膜との間の層を認識し,おもに鈍的な剝離操作で膵尾部を後腹膜から授動する.
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