坂の上のラパ肝・胆・膵・16
膵癌に対する腹腔鏡下膵体尾部切除術(前編)
大目 祐介
1
,
本田 五郎
1
Yusuke OME
1
,
Goro HONDA
1
1東京女子医科大学病院 消化器・一般外科
pp.638-645
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213355
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Point
◆安全性,根治性を損なうことのないよう,腹腔鏡下手術の適応を厳格にし,病変の位置と進展度に応じて主要動脈周囲組織および後腹膜組織をen blocに切除する範囲を決定する.
◆主要動脈周囲の手技は,リンパ節郭清よりも局所制御のために膵臓周囲の組織を膵臓とともにen blocに切除することを主目的として行う.
◆総肝動脈(CHA)周囲では,胃十二指腸動脈(GDA)分岐部からNo. 8p領域の背側縁を切離して,No. 8p領域をCHA腹側にめくり上げて,腹腔動脈幹(CA)に向かってen blocに剝離する.
◆CAの頭側で横隔膜脚表面を露出し,その腹側の結合組織(おもに脂肪と神経線維)を左右に分割して左胃動脈(LGA)およびCAの頭側面を露出する.
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