Japanese
English
臨床報告
虫垂切除後に診断された小児(10歳)虫垂NETの1例
Pediatric appendiceal neuroendocrine tumor in a ten-year-old patient: a case report
飯田 優理香
1
,
福島 亘
1
,
所 智和
1
,
宮永 章平
1
,
堀川 直樹
1
,
薮下 和久
1
Yurika IIDA
1
1高岡市民病院外科
キーワード:
神経内分泌腫瘍
,
小児
,
虫垂
Keyword:
神経内分泌腫瘍
,
小児
,
虫垂
pp.755-759
発行日 2020年6月20日
Published Date 2020/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212974
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要旨
症例は10歳,女児.腹痛,嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した.腹部CTで虫垂腫大を認めたため急性虫垂炎と診断し,単孔式腹腔鏡下虫垂切除術を施行した.術前および術中に腫瘤性病変は指摘されなかった.摘出標本では先端部に6mm大の粘膜下腫瘍を認め,病理組織学的検査で虫垂原発神経内分泌腫瘍(NET)Grade 1と診断した.追加切除は施行せず,外来にて経過観察し無再発生存している.本邦における15歳以下の虫垂NET報告例は少なく,追加切除の適応については症例ごとに検討すべきである.また,小児虫垂NETは予後が良く,女児に多く発症する傾向があると言われており,経過観察の期間や方法についても慎重に判断すべきである.
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