昨日の患者
自分の葬儀を取り仕切る
中川 国利
1
1日本赤十字社東北ブロック血液センター
pp.612
発行日 2020年5月20日
Published Date 2020/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212942
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- 文献概要
家族が死を迎えつつある場合,準備をしておかなくてはと思いながらも,葬儀の準備はなかなかできないものである.残された家族に負担をかけまいと,自分の葬儀を生前に取り仕切った患者さんを紹介する.
70歳代前半のHさんは3年前に胆囊癌で手術を行ったが,多発性肝転移を来した.癌化学療法を行ったが閉塞性黄疸も生じ,再入院後1か月ほどで黄泉の世界に旅立った.死後3か月ほど経った頃,ご主人が病棟を訪れて語ってくれた.
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