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創始から185年の歴史を持つ好生館の由来は,江戸時代後期,第8代佐賀藩主の鍋島治茂公が設立した佐賀藩校「弘道館」に遡ります.我が国に西洋医学を導入するために,1834(天保5)年に初代の弘道館長・古賀精里の弟子であった古賀朝陽が,医学館・医学寮を設立しました.この医学館に,第10代佐賀藩主鍋島直正公が,中国の書経の中の「好生の徳は民心にあまねし」から引用し,「好生館」と名付けました.好生館は1872(明治5)年に県立病院となり,長い間,県民に親しまれてきましたが,2010年4月に地方独立行政法人佐賀県医療センター好生館へと名称を変え,また,2013年5月からは,佐賀市水ヶ江から佐賀市嘉瀬町に新築移転しました.
外科においては,全国的な医療情勢から臓器別編成の機運が徐々に高まり,2012年4月から消化器外科・小児外科・呼吸器外科・乳腺外科が,それぞれ外科から正式に分派し,また,2014年には肝胆膵外科が新設されました.2018年1〜12月の外科全体の手術症例は1,279例でした.そのうち,消化器外科・肝胆膵外科手術総数は766例で,腹腔鏡下・胸腔鏡下手術は527例となっており鏡視下手術率(前年63.2%→68.8%)は年々増加傾向にあります.現在の消化器外科・肝胆膵外科のスタッフは10名で研修医を加えたチーム医療を徹底しており,責任を持って専門性を持った手術や術前・術後管理を担当します.外科関連の施設認定では,日本外科学会・日本消化器外科学会専門医修練施設,日本肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設,日本大腸肛門病学会認定施設,日本がん治療認定医機構認定研修施設,日本消化器内視鏡学会認定指導施設,日本消化器病学会認定施設になっています.
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