増刊号 すぐに使える周術期管理マニュアル
Ⅲ章 術式別の術前・術中・術後管理
肝
化学療法後の肝切除
増田 晃一
1,2
,
有田 淳一
2
,
長谷川 潔
2
Koichi MASUDA
1,2
1東京山手メディカルセンター消化器外科
2東京大学医学部附属病院肝胆膵外科・人工臓器移植外科
pp.163-166
発行日 2019年10月22日
Published Date 2019/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212687
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化学療法後の肝臓に対する肝切除は,多くは結腸・直腸癌を原発とする転移性肝癌に対する肝切除である.したがって,以下は,主に結腸・直腸癌の肝転移に対する術前化学療法(neoadjuvant chemotherapy)後あるいは,切除不能症例に対して化学療法が奏効した後にconversion surgeryとして行う肝切除についての周術期管理として記載するが,他癌腫においても応用が可能である.
周術期管理については,基本的には化学療法非実施例と変わらないが,化学療法による肝障害と術後合併症率の上昇を考慮した,より慎重な管理が必要となる.
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