Japanese
English
臨床報告
陰圧閉鎖療法の工夫による難治性鼠径部リンパ漏の1治療例
Use of negative pressure wound therapy for lymphorrhea after a lymph node biopsy: a case report
岡本 暢之
1
,
嶋田 徳光
1
,
矢野 雷太
1
,
渡谷 祐介
1
,
大毛 宏喜
1
,
末田 泰二郎
1
Nobuaki OKAMOTO
1
1広島大学病院外科学
キーワード:
陰圧閉鎖療法
,
NPWT
,
リンパ漏
,
下腿浮腫
Keyword:
陰圧閉鎖療法
,
NPWT
,
リンパ漏
,
下腿浮腫
pp.768-771
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212515
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要旨
50代,男性.悪性リンパ腫に対する鼠径部リンパ節生検術後5日目に鼠径部のリンパ漏を発症した.原因となるリンパ管の同定が困難であり,外科的治療による治癒が困難であることが考えられたため,陰圧閉鎖療法(NPWT)を選択した.開始17日目で排液はほぼ認めなくなり,26日目に有害事象なくNPWTを終了した.また,下腿浮腫も短期間での著明な改善を認めた.NPWT終了後3か月現在,再発は認めていない.罹患部位が鼠径部であっても,外科処置後のリンパ漏に対する治療としてNPWTは有用な選択肢であると考える.今後は適切な陰圧設定や治療期間の短縮化が課題である.
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