Japanese
English
臨床報告
画像上自然消失が観察された多発肝細胞癌および腹膜播種の1例
Spontaneous regression of multiple hepatocellular carcinoma and peritoneal disseminations
藤川 幸一
1
,
藤城 健
1
,
牧野 治文
1
,
中山 馨
1
,
山本 穣司
1
,
中山 順今
2
Koichi FUJIKAWA
1
1鎌ヶ谷総合病院外科
2鎌ヶ谷総合病院病理
キーワード:
肝細胞癌
,
多発腹膜播種
,
自然消失
Keyword:
肝細胞癌
,
多発腹膜播種
,
自然消失
pp.763-767
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212514
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要旨
78歳の男性.HCV抗体陽性.肝S8の3 cm大の肝細胞癌破裂に対し緊急transcatheter arterial embolization(TAE)を施行した.その後,肝部分切除は拒否された.6か月後,腹膜播種からの出血を発症し,開腹腫瘤切除術を施行し肝細胞癌腹膜播種を病理でも確認した.さらに3か月後に多発肝転移,多発腹膜播種再発を発症したが,さらなる治療は拒否されたため緩和医療に移行した.1年半後のCTにて肝腫瘤,腹膜播種腫瘤の完全消失を認めた.無治療下における,腹膜播種を伴う肝細胞癌の自然消失の報告は初である.
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