Japanese
English
臨床報告
術前に自然壊死を認めた肝細胞癌の1例
A case of spontaneous necrosis of hepatocellular carcinoma:possible induction by medication
井上 雅文
1
,
木村 拓也
1
,
松田 康雄
1
,
鯉田 五月
1
,
清水 義之
1
,
加藤 恭郎
2
Masafumi INOUE
1
1八尾徳洲会総合病院肝臓センター
2八尾徳洲会総合病院外科
キーワード:
肝細胞癌
,
自然壊死
,
薬剤
,
リファンピシン
,
ミノサイクリン
Keyword:
肝細胞癌
,
自然壊死
,
薬剤
,
リファンピシン
,
ミノサイクリン
pp.377-381
発行日 2014年3月20日
Published Date 2014/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104994
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は57歳の男性で,近医にてC型慢性肝炎のフォロー中に超音波検査(US)で肝S5に径22 mm大の腫瘍を認め,PIVKA-Ⅱ 603 ng/dLから肝細胞癌と診断され当科へ紹介された.初診後に禁酒し,化膿性脊椎炎の治療目的で服用していたリファンピシン,ミノサイクリンは腎機能悪化のため当院2回目受診以降は中止した.手術直前のUSでは肝腫瘍は径12 mm大に縮小し,PIVKA-Ⅱは36 ng/dLと低下していた.自然退縮をきたした肝細胞癌と診断し,腹腔鏡下肝S5部分切除術を施行した.病理組織検査では腫瘍内部は壊死し,線維性被膜内に変性が加わった癌細胞が残存していた.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.