手術症例報告
腹腔鏡・内視鏡合同手術により切除した十二指腸カルチノイドの1例
藤川 幸一
1
,
徳丸 勝悟
1
,
牧野 治文
1
,
藤城 健
1
,
中山 馨
1
,
中山 順今
2
1鎌ヶ谷総合病院外科
2鎌ヶ谷総合病院病理科
キーワード:
腹腔鏡・内視鏡合同手術
,
十二指腸カルチノイド
Keyword:
腹腔鏡・内視鏡合同手術
,
十二指腸カルチノイド
pp.1793-1797
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000935
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カルチノイド腫瘍とは神経内分泌細胞から発生する腫瘍であり,2010年WHOの神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor;NET)における分類で,NET G1と定義されている。十二指腸カルチノイドは消化管カルチノイドのなかでは直腸,空腸,胃,虫垂に次いで5番目の頻度である1)。治療は腫瘍の完全切除が原則であり,小病変に対してはEMR(endoscopic mucosal resection),ESD(endoscopic submucosal dissection)2)などによる治療も報告されているがEMRには穿孔の危険性のほか切除断端陽性率が高いという問題があり3),ESDは断端陽性率は低いが穿孔率はEMRよりさらに高く手技的にも困難である。腹腔鏡・内視鏡合同手術(laparoscopy-endoscopy cooperative surgery;LECS)は胃,十二指腸腫瘍に対しその切離ラインを術中内視鏡を用いて正確に設定し,腹腔鏡操作にて切除,縫合を行うことができ低侵襲と根治性を両立した術式として近年,注目を集めている4)。
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