--------------------
あとがき
遠藤 格
pp.272
発行日 2019年2月20日
Published Date 2019/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212391
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
先日,福岡で開催された第31回日本内視鏡外科学会において『急性胆囊炎の手術のタイミングと成績』というワークショップの司会を務めました.共同司会はTG18の立役者である北九州市立八幡病院副院長である岡本好司先生でした.250名くらい入る会場は満席で立ち見が出るほどで,聴衆の熱気を感じました.
今回はGrade Ⅲ症例に対してStraightに手術を行った症例もかなり発表されました.多くの施設で在院死亡はゼロでしたが,いくつかの施設では数例の死亡例が報告されました.その多くは,高齢で併存疾患が存在するためにCharlson Comorbidity Indexが高そうな症例でした.実際,私が論文化させていただいた日本-台湾の臨床研究でも,Grade Ⅲでstraightに手術した症例の死亡率は3.62%でした.なかでも神経障害,呼吸障害,黄疸のいずれかが存在する症例では,死亡率は10.6%にもなります.これは肝門部胆管癌に対する肝右葉+尾状葉切除術に匹敵します.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.