Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下高位前方切除を行った馬蹄腎を伴う直腸S状部癌の1例
A case of laparoscopic high anterior resection of rectosigmoid colon cancer associated with a horseshoe kidney
森 至弘
1
,
髙野 道俊
1
,
西澤 雄介
1
,
石川 英樹
1
,
風間 伸介
1
,
西村 洋治
1
Yoshihiro MORI
1
1埼玉県立がんセンター消化器外科
キーワード:
馬蹄腎
,
大腸癌
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
馬蹄腎
,
大腸癌
,
腹腔鏡下手術
pp.349-353
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211551
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要旨
症例は73歳,女性.血便を主訴に近医を受診し,直腸S状部癌と診断された.術前の精査にて馬蹄腎の併存を認めたが,過剰腎動脈などの破格は認めず,腹腔鏡下高位前方切除を施行した.馬蹄腎は両側腎が下極で融合する稀な先天性腎奇形であり,しばしば腎盂尿管系や血管系の破格を伴うとされている.本症例では尿管,腎血管や性腺動静脈の走行異常は認めなかったが,症例によっては下腸間膜動脈から腎動脈が分岐するような破格も存在するとされており,術前の画像検査で血管の走行を確認することが必要ではあるが,腎盂尿管系・血管系の破格に十分留意し慎重に手術を行うことで,馬蹄腎合併症例でも安全に腹腔鏡下手術を行いうると考えられた.
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