増刊号 消化器・一般外科医のための—救急・集中治療のすべて
Ⅲ章 消化器救急疾患
疾患別対処法
下部消化管・腹壁
閉塞性大腸癌
園田 洋史
1
,
田中 敏明
1
,
渡邉 聡明
1
Hirofumi SONODA
1
1東京大学腫瘍外科
pp.248-252
発行日 2016年10月22日
Published Date 2016/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211385
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POINT
■閉塞性大腸癌は,腸管の緊急減圧処置を必要とする急性腹症の1つである.減圧方法や手術術式の選択については,腫瘍の占拠部位,患者の全身状態など,様々な因子を考慮し慎重に決定する必要がある.
■閉塞性大腸癌に対する緊急手術では,周術期合併症のリスクが高まることが知られているため,腸管減圧により可能な限り緊急手術を回避し,手術を待機化すること,および十分な術前評価による手術の安全性確保が重要である.
■閉塞性大腸癌に対する治療は,腸閉塞解除とともに大腸癌手術の根治性が要求される.すなわち,口側結腸の同時性多発癌の検索を含めた臨機応変な対応が求められる.
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